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善光寺木遣り保存会~「木遣り」は、木の国・日本の文化です。~

木遣り

 

一説では、すでに鎌倉時代から、民衆の間で唄われていたという労働歌。重い建築用材や岩などを人の力で運ぶ時、全体の力を集結し、一斉に力を出す時に指揮的役割を果たしていました。 今回ご紹介する善光寺木遣りは平成3年に長野市指定無形文化財として登録され、現在でも建築行事や結婚式などで唄われています。 2004年11月19日、ミヤマのエコドライブナビゲーションシステムMHS-01「省エネ大賞受賞記念祝賀会」。その会場で、我々はその善光寺木遣りの素晴らしさを一足先に味わって参りました。謡曲と木遣りを用いた北信流を披露頂きましたが、広い会場に力強い声が響き、その迫力たるや…涙を流す人がいた程!!! 実際にその感動の秘密に迫るべく、保存会の副幹事長である土屋さんにお話を伺いました。

 

木遣りの魅力を探る

 

木遣りはもともと、寺社の建前などで唄う、職人の唄でした。棟梁が弟子に口伝(くでん)で伝えるもので、文献もありません。善光寺木遣りと言っても大工さんの木遣りもあれば、屋根屋さんの木遣りもある…それぞれバラバラでした。それを統一するために今から26年前、善光寺承認のもと現在の「善光寺木遣り保存会」が発足しました。ちなみに、1707年の善光寺再建(五代将軍綱吉の時代)では、鎌倉の鶴岡八幡宮の棟梁も参加しているんです。現在の「善光寺木遣り」のルーツは鎌倉にあるのかも知れませんね。

 

-保存会発足当時から、関わってこられたのですね。土屋さんにとっての木遣りの魅力とは?

 

やはり、人前(建前なら屋根の上)で、腹いっぱい大きな声を出せることでしょうか。とても気持ちがいいですよ。子供の頃から棟梁の仕事に憧れていましたが、木遣りは職人の仕事唄くらいにしか感じませんでした。その後、東京で就職してまもなく、消防の出初式でとても人間業とは思えない、迫力ある江戸木遣りを目の当たりにして、とりつかれてしまいました。思い出深いのは、日本の文化・芸能の桧舞台である東京国立劇場で唄わせていただいたことでしょうか。また、ニューヨークのカーネギーホールで行われた「日本の祭典」にも出演させていただきました。

 

女性も参加、伝統文化を継承する

 

木遣りを唄うための、資格や試験などはあるのでしょうか?

 

年一回、善光寺講堂で善光寺のご住職や信州大学の教授、そして私たち保存会が審査員となって試験を行います。まず小手子(こてこ)、そして大手子(おおてこ)、先綱(さきづな)、鎌倉、そして師範と、五つの唄ごとに試験があり、合格すると許証及び認定証が発行されます。

 

最近では諏訪の御柱祭でも、女性の参加が認められるようになりました。善光寺ご開帳の回向柱でも、女性メンバーの姿を見かけましたが、以前は同じように女人禁制だったのでしょうか。

 

確かに以前は女性の参加は認められませんでした。しかし、健康のため、仲間作り、節分などの公の行事に参加できるというのが魅力なんでしょうか、今では元気のいい女性メンバーが、全210人の保存会員の1/3を占め、盛り上げてくれています。ただ、声の高さが違いますから、男女一緒に唄うことは難しいんですね。より美しく聞こえるように女性は女性だけで木遣りを唄うことも多いですね。

 

女性のみの木遣り、ぜひ聴いてみたいです。ところで、保存会メンバーの年齢構成は?

 


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中心は60歳台で、33歳が最年少ですね。これからは後継者の育成に力を入れたいと思っています。地域の行事に参加しても感じますが、昔から伝わってきたことがきちんと伝わっていないのです。身近なことでも、未来に継承すべき文化はたくさんあると思います。このままでは多くの伝統文化が消えてしまうのではないかと、心配ですね。

 

そうですね、どんど焼きのやぐらの組み方がわからない、祭りの神輿が組めない、そんな話も最近よく耳にします。身近な伝統にもう少し意識を向け、「伝えていく」ことを真剣に考えてみる必要がありますね。本日は、ありがとうございました。

 


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土屋 功さん


1934年 長野県上水内郡牟礼村生まれ。 昭和42年から平成8年まで、大手建設会社に勤務。善光寺(忠霊殿、本堂の昭和大修理、大本願本誓殿(本殿))、別所温泉安楽寺の修復等、多数の社寺建築に携わる。二級建築士、一級施工管理士(建)、一級技能士(建大)、信伝研役員、善光寺木遣り保存会役員、建築大工検定委員、応急危険度判定士。

現在は土屋社寺住宅工房代表。


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