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旧ピジョンポスト

ピジョンポスト Vol.25

2001.10.01

ダイオキシン類簡易分析ワンディ分析、処理能力&分析精度がさらに向上!

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昨年12月より開始したダイオキシン類『ワンディ分析』。お蔭様にて、予想を上回る反響と分析依頼を頂戴しています。安価かつスピーディ、そして公定方に迫る精度の高い分析技術は、暫時厳しさを増す法規制と対象物の拡大という状況下、ますますそのニーズを高めています。
今回は受注開始から約1年を経たワンディ分析の現状と今後について、環境技術開発研究所所長、田野正治に訊きました。


ワンディ分析は、安価・迅速・高精度

-お蔭様で好評をいただいているワンディ分析ですが、まず、おさらいの意味で簡単に紹介してください。

 

ダイオキシン類分析の基本となるのは、国がオーソライズする公定法(JIS規格分析等)です。これは、焼却処理施設を有する企業が年に1回、国にダイオキシン類濃度を報告する際に添付できる測定分析手法で、ダイオキシン類分析といえば通常はこの手法による分析を言います。
しかし、実際のダイオキシン類測定のニーズは多岐に渡っています。たとえば、より安価に高い頻度で分析を行いたい、分析から結果判定までのタイムラグを極力短縮したい、といった要望もあるわけで、これに適した分析手法として、当研究所はワンディ分析を考案し提案しているわけです。
ワンディ分析は、年1回の報告書提出用には使えませんが、公定法を補完しつつ、新たな潜在需要も満たす手法だと自負しています。それは、

1.分析コストが安価なこと。
2.最短24時間以内に分析結果を報告可能であること。
3.『絶対値を特定』する精度の高い手法であること。

特に(1)については、対象物中のダイオキシン類の量を、過去のデータと比較しながら『相対的に推定』していくのではなく、イオントラップ型質量分析計を使った測定によって『絶対値を特定』する、極めて精度の高いものです。コストメリットと時間短縮を実現しつつ、実際には公定法に近い高精度の測定を実現しているわけです。


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磁場型GC/MS導入で処理能力と分析精度、更にアップ!

 

-本年11月には、新たに磁場型GC/MSを導入し処理能力が倍増しますね。

 

今回増設する磁場型GC/MSは、従来のイオントラップ型GC/MSを大幅に上回る分析精度と、同程度の処理能力を併せ持ちます。これによってワンディ分析全体の処理能力は倍増し、11月からは月間200件体制となります。これによって、ミヤマのダイオキシン類分析は、公定分析の月間60件体制と併せ、月間 260件の分析能力を持つことになります。

 

-従来のイオントラップ型を上回る高精度な磁場型を導入した理由は?

 

大きな理由のひとつに、ダイオキシン類分析において、特に感度を要求される排水における分析精度の向上があります。
ダイオキシン類特別措置法により、廃棄物焼却施設の排ガス洗浄施設、湿式集じん施設及び灰の貯留施設に係わる排水の排出基準値は、10pg-TEQ/Lとなるなど、排水におけるダイオキシン類分析の需要は高まっています。これまでのワンディ分析では、排出水・工程水をスクリーニング的(全体を把握しながらふるいわけを行っていく)に分析し、その発生原因を特定する部分でワンディ分析を活用いただいていました。濃度の低い排出水は、従来のワンディ分析の感度的問題から、排水基準値レベルに関して定性的にダイオキシン類濃度を把握し、その超過の有無を推定評価せざるを得なかったわけです。
こうした問題を改善するのが磁場型GC/MSです。この導入により、本年11月よりは、極めて低濃度の排出水に関しても、ダイオキシン類を定量的に特定でき、排水基準値との比較評価が可能となり、ますますご利用いただける範囲が拡大するものと考えています。

 

法規制の整備と共に顕在化するニーズ

 

-ワンディ分析を開始して約1年が経過するわけですが、これまでの反応はいかがですか?

 

お蔭様で、現在、月間100件前後の分析依頼をいただいています。調査対象物の拡大による増加と同時に、価格及び時間的なメリットが大きいワンディ分析によって、潜在的な需要が顕在化してきた、という面もあると思います。


zu02.gif -同じ燕テクノロジーセンター内で行っている公定法と組み合わせた『ミヤマバリューパッケージ』も好評のようですね。

 

『ミヤマバリューパッケージ』は、年1回の報告書添付用の分析は公定法で、そして、それ以外の調査・対策時の分析にはワンディ分析、と使い分けていただく、1 年間をワンサイクルとしたダイオキシン類分析のトータルケアプランです。2つの分析を用途に合わせ効率的に組み合わせることでさらなるコストメリットをご提供します。
また、年間を通した分析を通じて、お客様のご要望により、設備の改善案提案や具体的な改善を行う等、当社のプラント部門等との連携による対応も行います。


-解体作業や土壌汚染の分野でも需要が伸びているようですね。

 

法規制の強化などによって、今後焼却炉を廃止する事業者も出てきます。こうした場合、炉の解体作業に当たり、原則として汚染物の事前調査が必要で、追加調査も必要になる場合があります。その際、出来るだけ早く汚染状況を知りたい、というニーズが予想され、こうした分野は今後更に伸びていくものと考えます。
土壌汚染に関しては、ダイオキシン類汚染が懸念される土壌の汚染範囲特定を目的とした依頼が増えています。 焼却によって大気中に放出されたばいじん等が降下して起きる土壌汚染は、表層の平面的な分布を把握すればいいのですが、中には、過去に埋め立てた焼却灰等が原因となる場合もあります。この場合、土壌を層別サンプリングによって、垂直分布も調査しますから、必然的に分析サンプル数も増えます。こうした分野ではワンディ分析が大いに有効です。

 

-その他、特殊なニーズがあったら教えてください。

 

実は、ダイオキシン類を処理する薬剤や設備を開発するメーカーでも、ワンディ分析を利用いただいています。こうした分野で活用いただいていることはそのまま、高頻度の開発テストに対応するコストバリューと迅速さ、そして何より精度の高さが高い次元でバランスするワンディ分析のパフォーマンスを評価いただいているものと考えています。単に廃棄物中のダイオキシン類を測定するだけでなく、ダイオキシン類対策技術にもワンディ分析は生かされているわけです。

 

-安価に、迅速に、そして正確に。ワンディ分析のニーズは益々高まっていきそうですね。頑張ってください。


ワンディ分析、公定法、ミヤマバリューパッケージにつきましては、弊社営業担当または下記までお気軽にお問い合わせください。

 

環境検査計測事業部
TEL:026-284-5114 E-mail:kensa@miyama.net


掲載内容は発行時点のものです。最新情報についてはお問い合わせください。

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