ミヤマ株式会社

  1. トップ
  2. 旧ピジョンポスト
  3. 酸・重金属等のインライン回収・再利用 Recoflo® Technology

旧ピジョンポスト

ピジョンポスト Vol.30

2002.08.01

酸・重金属等のインライン回収・再利用 Recoflo® Technology

mori.jpgミヤマではかねてよりRecoflo® Technologyを利用した生産工程内での資源循環システムのご提案を行っており、なかでも、酸回収システムについては、ユーザー様の様々なニーズにお応えする製品群をラインナップし、数多くの導入をいただいています。
リデュース・リユース・リサイクル。いわゆる3Rは、資源循環型社会構築に向けた具体的取り組みとして広く知られるところですが、近年は、環境ISOの導入や、LCA(ライフ・サイクル・アセスメント)の考え方が広く普及する中、出来るだけ廃棄物を発生させないための製造工程内におけるリデュースやリユースの動きはさらに活発化しています。今回は、最近の導入事例について、環境装置事業部守弘係長に訊きました。


APU:未反応のまま廃棄される酸を回収・リユース。

 

-APUは、金属の酸洗工程等においてその大部分が未反応のまま遊離酸として廃棄されている硝酸・フッ酸・硫酸・塩酸等を回収し、工程内での再利用を可能とするシステムですね。どのような業種のお客様に導入実績があるシステムなのでしょうか。

 

金属を無機酸で表面処理されているメーカー様で多くの導入実績があります。例えば、プラスチック表面にメッキを行う工程では、メッキ治具に付着した金属を硝酸で剥がす工程があります。こうした工程から未反応のまま排出される硝酸は優に50%を超えます。 APUは廃酸中の不要なニッケル・銅などの金属塩を除去し、再び硝酸としてリユース可能な状態にします。APUを酸洗工程に導入することによって、回収した酸のリユースが行えますから、酸の使用量を大幅に削減することが出来ます。導入以前と比較して、半分以下の購入量まで削減されたケースがあります。また、酸洗工程の負荷軽減は廃液処理費の削減にもつながります。

 

-もうひとつの問題として、未反応のまま酸を廃棄するということになると、最終放流水中の窒素濃度も高くなってしまいますね。窒素規制が厳しくなる中、排水基準値内に収めることが難しくなる場合も考えられますが。

 


reco.jpg

-APUはそうした部分にも有効です。最終放流水中の窒素濃度が結果的に半分以下になり、排水基準値内に無理なく収めることが出来たユーザー様もいらっしゃいます。
さらに、もうひとつのメリットとして、APUの導入により、金属酸洗槽内の金属濃度が均一に保たれることになり、結果的にラインの稼動が安定するのです。実際、導入いただきましたお客様からは、APU導入以来、酸洗液の濃度が安定し、ラインが安定して稼動出来るようになった、とご評価いただくことが多いのです。

 


クロマピュア:未使用のまま廃棄されるクロム酸の95%を回収・リユース。

chro.jpg


-クロマピュアは、特殊なイオン交換樹脂を使い、硬質クロムメッキ工程等で使われるクロム酸の中から鉄・3価クロムを除去し、クロム酸のリユースを可能にしたシステムですね。

 

硬質クロムメッキ処理業では、鉄や3価クロムの増加による濃厚クロム酸の処理に苦慮されていますが、そうしたところでお使いいただけると大きな効果を発揮します。 従来、濃厚クロム酸廃液は、産業廃棄物として排出するか、クロム酸製造メーカーに戻してリサイクルする等の方法がとられていました。また、隔膜電解装置によるクロム酸回収も行われていましたが、この場合、電解用の電力消費量が多いことや、処理に手間のかかる脱鉄スラッヂ等の発生などの問題がありました。

 

-クロマピュアを導入するとそのあたりがどのように変わるのでしょうか。

 

クロマピュアは、従来未使用のまま廃棄されていたクロム酸の95%以上を回収し再使用出来るようにします。この結果、濃厚クロム酸廃液の処分が必要なくなりますし、さらに隔膜電解装置のように脱鉄スラッヂが発生することもありません。 また、メッキ槽から水洗水へ多量のクロム酸が持ち出されているケースも多く見られますが、クロマピュアは、水洗水中からクロム酸を回収することも出来、こうした用途での事例も増えています。


DPU:濃厚廃酸、水洗水からの無機酸回収システム。

dpu.jpg


-DPUは、工程ラインから排出される廃液中の金属資源や酸をイオン交換樹脂によって回収し、再利用するシステムです。回収率は95%以上という高効率で、原材料等の大幅な使用量削減を実現しています。
DPUは、主にアルミの表面処理メーカー様で導入いただいていますが。

 

アルミの表面処理には、用途によって、硫酸、塩酸、燐酸、硝酸といった様々な酸が使われています。この分野で今脚光を浴びているのがDPUです。 DPUは、廃液に含まれる酸の回収とアルミニウムの除去を行います。イオン交換樹脂にカチオン樹脂を使っており、再生剤に塩酸もしくは硫酸を使用することで、アルミニウム濃度の高い硫酸アルミ液、塩化アルミ液が含まれます。これはいわば、DPUの処理による副産物なわけですが、このアルミ金属塩廃液は、凝集剤としてのリサイクル用途があるのです。

 

-つまり、アルミの表面処理メーカーは、酸の回収によるリユースのメリットと、廃液のリサイクル利用のメリットがあるわけですね。

 

硝酸、燐酸を回収対象とした場合には、さらに、規制対応も同時に達成できるシステムになります。 DPUを導入いただいていないメーカー様の場合、工場内の既設排水設備を使って中和処理を行っている場合がほとんどですが、中和処理では規制対応が難しいのが現状です。

 

-中和処理ですと、酸の購入費用、且つ中和剤の費用も膨大になりますしね。

 

ええ。DPUは、リユースとリサイクルを促進し、さらに、規制もクリアできるシステムということで、お客様に大変好評いただいています。


Recoflo® Technology の特徴

reco_zu.gif(1)微細樹脂

樹脂の粒径は通常の約4分の1~5分の1程度。この微細粒径が単位体積当たりの実効表面積を高め、交換効率を向上させました。イオン交換樹脂量は従来型カラムの20分の1程度。装置はとてもコンパクトです。

(2)独創の偏平カラム

偏平カラムに微細樹脂を高密度充填。フリーボードと呼ばれるすき間をなくすことで、液体の均一な流れを実現しています。また、液体の導入・再生のリサイクルはわずか3~4分。樹脂への負荷を低く抑え、長寿命化を実現しています。


Recoflo® Technology
特殊加工された樹脂、流体解析に基づく独創のカラム形状を持ち、日本をはじめ、世界各国にて特許を取得したカナダ・エコテック社の先進イオン交換技術です。



catalog.jpg
APU・クロマピュア・DPUにつきましては、詳しいカタログをご用意しております。弊社営業マンまたは下記までお気軽にお問い合わせください。



環境装置事業部
TEL:026-285-4183 E-Mail:souchi@miyama.net





掲載内容は発行時点のものです。最新情報についてはお問い合わせください。

ミヤマ株式会社〒381-2283
本社 長野市稲里一丁目5番地3
  • 026(285)4166(大代表)
  • 026(283)0011
お問い合わせ
ISO14001認証取得サイト

IS014001認証取得サイト:本社、EM関発センター、長野テクノセンター、上越工場、中野工場、燕工場、分水工場、大町工場、燕リサイクルセンター、秋田物流センター、東京物流センター、小牧物流センター、京都物流センター、大阪物流センター、岩手営業所、秋田営業所、仙台営業所、郡山営業所、宇都宮営業所、水戸営業所、新潟営業所、上田営業所、松本営業所、諏訪営業所、甲府営業所、前橋営業所、埼玉営業所、千葉営業所、横浜営業所、静岡営業所、富山営業所、小牧営業所、名古屋営業所、京都営業所、大阪営業所

IS045001認証取得サイト

IS045001認証取得サイト:本社(環境整備事業部/物流事業部)、上越工場、中野工場、燕工場、分水工場、燕リサイクルセンター

IS014001に加え、労働安全衛生に関するマネージメント規格であるIS045001も4工場で取得しています。

ページの先頭へ