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森物語

第30話:森を育てる、砂漠の人々。

シルクロードを行くと、砂漠の中に
幾つかのオアシスがあるのだという。
そのオアシスには果樹園、蔬菜畑のほかに水田まであって、
道路にはポプラやヤナギが並木として植えられ、
中心部には商業地があり、交易が盛んな町もある。
こうした植栽木は決して放置されたままではなく、
定期的に灌漑されているのだ。
生活手段に欠くことのできない、オアシスの貴重な水を、
こうして樹木の育成に使うのは、緑樹が単なるオアシスの装飾ではなく、
必需なものであることを人々は知っているからであろう。
森林国日本では考えられない程、樹林に対する願望が強く、
最も貴重な水の一部をさいてでも樹林の造成に努めている。
樹林は木材の生産、砂嵐の侵入防止ばかりでなく、
人々に潤いを与える文字通りオアシスなのだ。

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